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■2002年08月29日(木)  徳島地域福祉研究会
 今夜、徳島地域福祉研究会からの依頼で、定期的な定例学習会に呼ばれての時間がありました。とくしま県民活動プラザ・県社会福祉協議会等、色々な人たちが任意の形で集う学習会、夜遅くの時間にも関わらず多数の人が参加されていました。題目は「精神障害者に関する取り組み」と題されHEARTLANDの活動や精神障害者の社会的・歴史的・今日的な状況についての話を行いました。総論的な話は何処かで新聞の社説のようになり、具体的すぎる現実の話では余りにも「貧しく」なかなか彼らを囲む状況や現実を「わかりやすい」言葉で語ることの難しさをいつも感じます。
地域福祉・在宅といった一つの方向性が提示されたとは言え、まだまだ「精神障害者」に対する概念みたいなものがきちんと落とされている状況ではありません。一つのイメージみたいなものも含めてどんな風に伝えていくのか、なかなか難しい課題のように今更ながらに思えた時間でした。

■2002年08月28日(水)  残暑見舞い Yさんからの文字
あっぷるを旅立ち、長かった入院生活に今年の春終わりを告げたYさんから手紙が届きました。地元の作業所に通いながらの日々、彼の手紙の文字を抜粋します。

あっぷる作業所を離れて4ヶ月、家での生活にも少しずつ慣れてきた頃、日頃通っている作業所の内容も少しずつ見えてきました。指導員の態度や作業手順など、あっぷるとは大きく違いました。あっぷるに通っていた頃、HEARTLANDに自分の明日を重ねて通っていたように思います。不器用な自分ですが、自分の能力が少しでも何かの役に立てばと考えていたように思います。メンバー一人一人が主役でした。

4年間HEARTLANDに通っていた中で、3回くらい何日かの休みをもらいました。その中で自分にとってのHEARTLAND、自分の中での作業所って何だろう、ゆつくりと考えていたように思います。大きな現実として私には行ける所があっぷる作業所しかありませんでした。

 彼の文字は誠実な形のまま延々と手紙を埋めていきます。保健所管轄である圧倒的多数の作業所運営とその日常、提案する事、自らが主体として作業所の一員になれる為の環境、批判や意見も含めて彼の言葉は「まっすぐ」な直球の軌跡を辿ります。時折HEARTLANDに姿を見せる彼、それはあたかも「また立ち寄れる」小さな彼にとっての港のようなものなのかも知れません。

■2002年08月27日(火)  バンド演奏 太陽と緑の会体験ボランティア
 昨夜年に1度の風物詩となった太陽と緑の会体験ボランティアのお別れパーティーが開催されました。いつもお世話になっている杉浦さんをはじめ、体験ボランティアとして全国各地から参加されていた若者を前に、スリーステージがバンド演奏を延々と3時間行いました。大音響と共に暮れる夏の一日、トランス状態というかライブハウス状態となった空間を熱気が占領していきます。年に3回演奏、その理由から取ったバンドの名前は今年は既に数回のライブをこなしてきました。同じ様な障害者地域共同作業所のお祭りや、商工会主催のフェス、今年の夏には県外愛媛での演奏、秋から冬にかけても高松でのライブハウス出演がずっと予定されています。それぞれがそれぞれに仕事を抱えた日常、趣味が高じた演奏の旅はまだまだ続きそうな気配です。
 太陽と緑の会の杉浦さんとはずっと以前からのお付き合い、精神病院でのPSWの時代、HEARTLAND創設の頃から今まで、常に「語り合ってきた」そんな時間が山積みされてきました。楽しく素敵な夏の終わりに感謝したいと思います。
太陽と緑の会WEB  http://www2.ocn.ne.jp/~t-midori/index.htm

■2002年08月25日(日)  現実的に眺めて
昨日の午後、第12回目の社会福祉法人設立準備会議がいつものメンバーで長時間行われました。9月の書類提出に向けての最終段階、人やお金の整えも含めて第4コーナーとなってきた局面に差し掛かっています。今回の社会福祉法人の要件緩和、「現状の作業所のままで法人認可が可能」「基本財産は1000万円」そんな数々のうたい文句の中に創設された新規のものではあるのですが、実際には公的に破綻を来している「日本の福祉財源」、民間への譲渡という部分と公的な保障ではなく「私」としての立脚みたいなものがその本質のようにも見受けられます。要件が緩和されたといっても、実質的に求められる書類整備や監査要件は、何ら既存の社会福祉法人と変わらないものを当たり前に求められていきます。
 現実的に眺めての今日の会議、認可申請の予算書や事業計画等は別としても、給与規程・管理規定・その他等は1100万円の運営補助の中の現実では、とうてい賄えない事が歴然と判明していきます。ひな形としての諸規定は到底「小規模通所授産施設」には対応できず、それはあくまで数億の「措置費」が前提として成り立っている社会福祉法人のみの話となっていきます。
「とにかく書類を出せばいい…」という事ではなく、より細かく一つ一つの書類を現実的に眺め、今の形で出来る範囲や根拠を明確に県にも示さなければ…、そんな現実としての話し合いとなりました。「実としての部分」お役所仕事的な整えではなく、「今」に沿った現実的な検証をこの時期に及んで執り行っていきたいとみんなで確認しました。
 来週も数回、継続した話し合いが予定されています、法人化という問題、貧しすぎる障害者地域共同作業所にとっては安易に「豊かな」ものにと映りますが、より細かい根拠を探しての時間を色々な角度から考えていきたいと思います。

■2002年08月23日(金)  活動再開2日目
 今日でお弁当作りを再開してから2日目、昨日ほぼ全員揃ったメンバーが今日は体調不良の為に「休みます…」との連絡が朝から連続してありました。「障害と病」言葉にすれば簡単な事も現実の中では時に判りにくい部分にもなり変わっていきます。「活動は今行える者が行っていく…」というのが原則であったとしても、なかなか難しい「彼ら」の状況がある事も確かな様子です。
 山口の事件、「統合失調症」の病名で通院歴があったとの報道に対して、当事者の方々が抗議文を新聞社に送りつけました。「精神分裂病が統合失調症に病名変更しても何も変わらない…」そんな内容が記載されていた様子です。
もっと違う角度、もっと現実的な部分で私たちが姿を見せていく必要性があらためてあるように思えて仕方ありません。病名変更とか通り一辺倒な差別意識とか、そんな事への抗議という角度だけではなく、私たち自身の「内なる」部分への同等な省みがまたもう一方で大切な事のように思えます。
明日は法人設立準備会議、認可申請書類一式を眺めての大詰めの話し合いが午後から行われていく予定です。週明けには太陽と緑の会リサイクルのワークキャンプでバンド演奏、過酷(?)な2時間近くの演奏を今から楽しみにしたいと思います。

■2002年08月22日(木)  「あっぷる」活動再開
 長かった夏のお盆休みを終えて今日久しぶりの活動再開となりました。お盆前に体調を崩し再入院を余儀なくされた数名の人を除いて、ほぼ全員が集合となった嬉しい朝でした。それなりにゆっくりと休暇を過ごした様子、最初に出会った一人一人の表情が如実にその事を語ってくれました。長かった休みの後にも関わらずお弁当の注文を下さる方々、店頭での変わらない風景、まだ途切れることなくオーダーが届くTシャツ等、あらためて多くの人たちに支えられての「今」である事を確認したいと思います。お昼には「あっぷる」を卒業して故郷の街に戻った彼の姿がありました。暑中見舞いの意味も込めて届けてくれた彼の手紙の文字は大きな激励の言葉に綴られていました。久しぶりに自家製無農薬の野菜をたくさん届けて下さった家族の人、その方の弟さんが当事者、「あっぷる」に通うことは全然ないにも関わらず、こうした通所をしていない家族の多くの方々もHEARTLANDに出入りしています。ボランティアの昼間さんも登場、にぎやかにまた新しい日々へのスタートとなった一日でした。

 精神保健に関しての講演依頼が次々と入ってきます、施設見学も含めて講演会たけなわの「秋」が今から予定されている観です。来週には社会福祉協議会での精神保健福祉に関しての話題提供、土曜日にいよいよの段階になってきた法人設立の準備会議、忙しい中に8月がもう終わりに差し掛かろうとしています。

毎日「あっぷる」のメンバーがお弁当の帯に自筆のメッセージを書き綴っています。

■2002年08月21日(水)  何をどんな風に行っていくのか…
 「簡単に1000万円が揃ったからとか、今の地域共同作業所のままで法人認可出来るとか…、そんな事だけで社会福祉法人という問題は取り扱えない、法人化して何を事業展開していくのか、その地域福祉の中でどの部分の一助を担っていけるのか、これに対して明確なビジョンや解答が出来ないのではとても対象とはならない…」社会福祉法人認可の要件緩和と雑然としたその周辺の状況に対し、地域福祉の在るべき姿を熱く語る、ある行政の方とそんなやりとりを昨日交わしました。
 構造改革は政治の世界のものだけではなく、のほほんと過ごしてきた「福祉」の領域にも今毅然とした角度で押し寄せてきています。変わらぬ不景気、費用対効果の問題、「福祉」というだけで全て免罪とされてきた部分へのてこ入れが「当たり前」に行われつつあります。何をどんな風に行っていくのか、その根幹としての「図柄」や「想い」がなければ社会福祉法人であろうが任意団体であろうが地域作業所であろうが、何ら変わり得ないただ「形骸化」しただけのものとなっていくのは自明の事です。もうそろそろ一度は「はじける」であろう福祉の領域、その流れは思った以上の速度で自らの所信表明を求めゆくような景色に映ります。
 「あっぷる」はいよいよ夏休みも終わり、明日にはまたみんなが集い来る一日が再開されていく事になります。

■2002年08月19日(月)  間もなく活動再開
 今日は一日外に出歩いての時間となりました。11月に予定している徳島県障害者地域共同作業所連絡協議会・HEARTLAND主催によるコンサートの後援依頼、徳島県市の担当課に出向いての趣旨の説明などにその時間を費やしました。コンサートは別として、この催しの中に「障害者地域共同作業所を考えるフォーラム」を企画しています。地域社会の中での作業所の社会的な役割・徳島県としての障害者福祉に関する「展望と現状」への見渡し、何が引き受けられて・どのようなポジションとして作業所は何を担えるのか…この機会に新しい「提案」を含んで考えていきたいと思うのです。
 午後には太陽と緑の会の杉浦さんと延々とフォーラムの内容や進行についての協議、特殊化するだけの角度ではなく、どんな風にポピュラリティーやグローバルな社会の問題として「地域に暮らす障害を抱える人たちの問題」を提唱していくのか、長い長い時間をかけての打合せとなりました。31日の連絡協議会事務局会議でその骨子についての決定が行われていく事になります。
間もなく長かった「あっぷる」の夏休みも終了し、また新しい日々に立った日常の活動が再開されていく事になります。テレビを独占していた「24時間テレビ」のようなお祭りではなく、変わることの無い「日常」を携えての活動を再開していきたいと思っています。

■2002年08月17日(土)  チャリティーコンサート
11月にHEARTLAND・社会福祉法人設立に向けてのチャリティーコンサート企画が進行しています。徳島県山川町、徳島で国際協力を考える会とのジョイントの形で和太鼓のコンサートを企画しています。和太鼓奏者には、今年のワールドカップの決勝戦のオープニングに和太鼓を演奏した「ヒダノ修一」とゴダイゴのキーボード奏者であったミッキー吉野、両者のコンサートとなります。
 当日は徳島県障害者地域共同作業所連絡協議会が共催の形として「障害者地域共同作業所を考える市民フォーラム」も同時に開催、まだまだ社会的に「認知」されていない障害者や彼らの状況、そして彼らが街の中に集う場としての「障害者地域共同作業所」の存在について、より多くの人に知ってもらい、考えて頂く事への広報活動も含めた時間を用意したいと考えています。2月に開催した地域共同作業所全国大会を一つの契機として、私たち自身が私たちの「日常」からのメッセージを行っていく必要性が「今」タイムリーにあるように思えます。コンサートの詳細に関しては近日中にこのホームページでも紹介していく予定です。

「ヒダノ修一」WEB http://www.hidashu.com/

■2002年08月15日(木)  かわら版 8月号
HEARTLANDの夏休み、先日に発行したかわら版8月号のの文字です。

 最近「髪の毛が入っていた」「お箸が入っていなかった」「個数が足りない」と不備が続き、ご迷惑をかけ申し訳なく思っています。このかわら版を読んで下さっている方の中にも「言わなかったけど…」と思われる方がいらっしゃるかも知れません。暑い中、集中力が欠ける事、体調の悪い人が増える事などもありますが、それはとても胸をはって「理由」と呼べる事ではありません。例えば「お惣菜をもっと作ってよ」とか「日替わり以外のメニューも作って」という声には作業所である事、この人数でこの数を作るだけで精一杯である事をお客様にご理解頂かなければならない事ですが、「お箸がない」「髪の毛が入っている」等のクレームに対しては「作業所だから」「暑いから」「体調が悪い」等と言う理由でご理解頂ける事ではありません。それは甘えであり「あぁやっぱり、」と言われてしまいかねない事。がんばれば出来る事をご理解いただく為にも無理をしてでも改善すべきで、一人一人がその事を深く受け止めるべき課題だと思います。
 
 障害故に無理できない事を納得してもらえるように伝える事、障害があろうと人として果たすべき責任の部分は甘えられないという事を判断していく作業が一人一人に必要で、ここでお弁当作りをしている大きな意味のように思います。されたくない「差別」その為にはされない偽の努力も忘れてはならないという課題の様にも思えます。またお気づきの点、気になる点があれば伝えて下さる事が協力だと思い、教えて頂きます様にお願い申し上げます。皆様よりたくさんの夏休みをいただきますが、どうぞご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

自分はあっぷるに来て9ヶ月が過ぎた。いつの間にかベテランの一人に加わってきた  ので、後から入ってきた人に負けないように頑張っていきたい。

暑い暑いと言っていても、かわいい妻子の為黙々と働いているお父さんの姿を見ると、 「私はまだ家の中で働いているのはましだ、頑張らなくちゃ」という思いに駆られます。

いつもお弁当を買いに来て下さってありがとうございます。お客さんを励みにがんばれ るのだと思います。

夏ばての季節、あっぷるに来て2ヶ月足らず、時折負けそうになるけど、もうすぐ夏休みだし頑張ります。

厳しい暑さが続きます。夏と言えばスイカ・かき氷・せみしぐれ・甲子園、いろんな風物詩がありますが、みなさまのこの夏の涼を求めた過ごし方はいかがですか?

■2002年08月14日(水)  お盆を過ごしながら
 ずっと「あっぷる」は夏休みが進行中、メンバーからの緊急的な連絡も無く、静かな状況の中で社会福祉法人化の書類や長らく発行出来ていない「HEARTLAND通信」の校正に取り組める時間が保障されている日中が流れていきます。街はお盆の時、徳島では連日の阿波踊りが報道され暑い季節に拍車をかけるような歳時記が描かれていきます。

 この日記に関しては色々と思うこともあり、何となく書き綴っているものの真剣に考えるとなかなか難しいものだとふと思う時があります。余りにも私的な文字だとHEARTLANDとしての「公」が色褪せるし、余りにも業界言葉のみの羅列では、書き綴っていても「重たい」印象があるし…コンテンツを計算してもそれまた自然でもないし、なかなか「書き綴る」事の難しさは確かにあるのなと考えてしまいます。一つのイメージみたいなものもありながら、この日記の文字に返信してくれる多数のアンサーも舞い込んでくるし、なかなか日々を切り取り書き綴る事の難しさみたいなものをふと思います。

 私的な事として…母親が他界してちょうど3回目のお盆、常に家の中に流れた音楽は母が生前大好きだったビートルズ。若き日に武道館での来日公演を涙ながらに見た事がいつもの自慢話、大好きだったジョージハリスンも母と同じ病で数年後に逝きました。仏壇には綺麗な花とお香の香り、少し大きめの音で大好きだったビートルズを流しての読経の時間、そこだけ時間が止まったように夏の一日がゆっくりと進んでいきました。

■2002年08月13日(火)  「俺たちには生活がかかっているからな…」
 「俺たちには生活がかかっているからな…」市議会の席上、障害者関係の福祉的予算が削除された瞬間の当事者の方の言葉、ちようどこんな暑い夏の頃でした。徳島を訪れる前にずっと過ごしてきた京都の街、そこに暮らす一人の知的障害を抱える人の言葉でした。

 社会復帰論が華やかに行われ「生活支援」と言う言葉がとても安易に取り扱われる昨今、その人の鬼気と迫る「リアリティー」が吐いた「生活」という言葉の重みは全く別の事のように思えるのです。障害や病、ハンディーを抱える人たちとの日々は「障害者解放運動」と呼ばれる社会的な復権の為の活動であり、一人の人としての「重み」みたいなものを確かめる出発からのものでもありました。地域の暮らし、生活を支援する、今風の言葉の中に今風の制度やサービスが組み込まれ、一見華やぐ景色の中、その本質である「ぎりぎり」の部分への対応が果たしてどうであるのか…、そんな事を老婆心ながらに考えてしまうのです。
ちょうど暑いこんな季節、身体から絞り出すように吐き捨てた「彼」の呟きは、数年経った今でも何処かで僕自身の原風景として色褪せる事なく確かに在ります。

■2002年08月11日(日)  お盆の日曜日
 徳島ではいよいよ阿波踊りの本番が明日から開始され、一気にお盆休みモード、遠く祭りの囃子の音が耳に響いてくる日曜日です。「あっぷる」は今日から暫くの「夏休み」連日の猛暑の中でくだびれていた「彼ら」の小さな休息の時間になればと願います。
 山積みされた社会福祉法人認可のための書類、事務処理がどうかという問題は別としても、そもそも「社会福祉法人とは一体何か…」「この上着を着る事でどんな事が変わり、変わらない事は何だろうか…」「法的・社会的に抜け落ちた存在である彼らが、法に守られるとは何を意味する事なんだろうか…」「法人等、そんな部分ではなく社会の中での彼ら自身の存在や、地域社会の中で必要とされる存在として見られる為にはどんな事を考えていけばいいのだろう…」大した意味をなさないであろう幾重にも綴った書面の文字よりも、大切な事がきっとあるんだろう…そんな事を今も思うのです。これ以上は無いであろう貧しさと社会の片隅的なHEARTLANDの日常であったとしても、それを嘆くよりも「明日」に向かう指標を探せない事の方が、尚更「貧しい」ことなのかも知れません。
 確かに精神病院のPSWとしてこの街を訪れた12年前に比べて色々な制度や施策が充実してきた歴然とした事実があります。けれど本質的な部分で精神に障害を抱える「彼ら」の日々が変化したのか、変化しないまでもその方向への真摯な取り組みが行われつつあるのか、自らの場所への省みも含めてきちんと考える必要性があるように思えて仕方ありません。
 〆切間近の法人認可、そしてその為の手続きの数々、がらんとした夏休みの「あっぷる」に腰掛けて、見えないものをきちんと見るための時間や想像力をきちんと確かめてみたいと思います。

■2002年08月09日(金)  夏休み
 今日のお弁当製造で一旦「あっぷる」はお盆休みモードに入っていきます。メンバーのみんなも今日でひとまず終わりと安堵の表情が浮かび、ラストスパートの一日といった様子にも見えました。「病や障害」を抱えて生きる、言葉にすれば簡単であっても、その「実際」の暮らしの中では重くしんどいものに違い在りません。作業所という社会の片隅、余りある程の貧しさ、なかなか自分を常に立たせていくだけの根拠には本当に「届かない」ものも多々あります。

 見えない明日の中で彷徨い漂う言葉を口にする彼ら、30歳は30歳の、40歳は40歳の、20歳代は20歳代の「人生」がやはりあります。弁当を幾つ製造し、幾つ販売出来るかという事だけではなく、どんな風にこの場所や時間を創造していくことが彼ら自身の「豊かさ」になるのか…その事柄を考えていく事の方がはるかに難しい事のように思えます。少し長めの夏休み、それぞれの「彼ら」がそれぞれの場所からHEARTLANDを眺め、自らの「人生」を少し眺められる、そんな休息の時間になってくれればと思います。

■2002年08月08日(木)  「あっぷる」 夏の慰労会
 今日の午後は「あっぷる」の慰労会、暑く目眩のする日々をくぐり抜けての時間となりました。7月の後半から続いた猛暑、暑さの中で体調を崩し再入院も含まれた彼らの日々、目の前のお盆休みを前にして、午後からは近くの料亭で日本料理の昼食となりました。疲れも手伝ってか黙々とした食事風景、それでも後半にはみんなも笑顔で色々な会話を交わしたり、それぞれの人が得意の「持ち歌」を披露して拍手や笑顔に包まれての風景となっていきました。明日がとりあえず最後のお弁当製造、明後日からお盆休みに入り、しばしみんなにとっての休息の時間となっていきます。
 午前中は昨夜の「法人設立準備会議」の認可申請の為の書類を携えて、役員の人たちを訪ね歩く朝となりました。9月上旬の書類完備に向けて、この月末までに数回の会議が予定されています。書類も人も、それぞれの想いも含めていよいよ秒読み段階の8月が加速度的に進んでいきそうな気配です。明日も一日外回り、徳島市役所の障害福祉課をはじめ関係機関との調整や連絡といった業務を行っていく事になります。

■2002年08月07日(水)  社会福祉法人設立準備会議
今日は山積みされた法人認可の書類確認の為の法人設立準備会議が予定されています。午前中には県の健康増進課にて最終の提出書類リストの確認作業に始まり、認可申請に関しての留意点の確認作業の時間となりました。社会福祉法人の設立要件が緩和されたとは言え、求められる事務量とその処理、申請に関わる一式の書類は既存の社会福祉法人そのものと何ら変わりはありません。
法人化に向かう事が決して「豊かさ」ではないと知りつつも、本来としての「彼ら」と過ごす時間が「ゆとり」をもって確保していけるように今から念じています。

あっぷるメンバーは連日の暑さに「まいり気味」明日は夏の慰労会も含めて午後からは近くの料亭での飲み会・食事会が予定されています。お弁当は明日の特別注文の大量の数を製造し終えると、土曜日からはみんなが待望している夏休みに入っていく事になります。
 11月の徳島県障害者地域作業所連絡協議会のフェスとヒダノ修一さんの和太鼓・チャリティーコンサート企画への準備、週末には愛媛に出向いての会議と忙しさは後を絶つ様子もありません。家族の人たちとの集い、法人化に関する進捗状況の共有の時間、忙しさに追われ「今」に紛れ込まないようにみんなで時間をくぐり抜けたいと思っています。

■2002年08月06日(火)  午後からのミーティング
連日の猛暑、暑い時期に考える作業はなかなか大変なのですが、緊急的にあっぷるで会議を開く午後となりました。あまりにも貧しすぎる作業所という場所、その中で建設的に日々を刻みゆく事は困難であったとしても、その日々を立たせる「訳」の確認を時折熱く考えなければならない繰り返しがあります。
作業所という場所、ここに集まる意味と今後への向かい方、限りなく「給料」とは呼べない僅かばかりの賃金、病や障害を抱えた事への「後悔」も手伝って、なかなか納得のいく話とは程遠くかけ離れていきます。
ただ単に作業をするだけ、ただ単に集まるだけではなかなか収まりのきかない彼らの日常があります。かと言って創造していく事への「しんどさ」を常とする彼らの言動からは建設的な部分や役割の責任性みたいなものを引き受けられません。
「何も考えんでええやん…」その方が遙かに楽であるとしても、限りなく続く話し合いとそれぞれにとっての作業所の「意味」を考えなければ、決して前には進めない気が何処かでしていく暑い午後です。

■2002年08月04日(日)  「であいの郷」安藤さんと
徳島県障害者地域共同作業所連絡協議会の定例学習会が昨日の午後、総合福祉センターで行われ、前回のコスモスの家・竹内さんに続いて、今回は大阪豊中「であいの郷」の安藤さんを招いての2回目の学習会となりました。
18年に及んだ作業所での日々、定例会の後は安藤さんの言葉通り「何も用意しなくていいから飲む席だけ頼むね」徳島駅前での飲み会の席となりました。同席したであいの郷の飛騨さんをはじめ山崎会長、樋口さんに太陽と緑の会杉浦さん並びにスタッフ、暑さを吹き飛ばすような熱気のある言葉のやりとりが延々とビールの泡に溶けていきます。

 「もう嫌になるくらいやくざ稼業」安藤さんの意味深な言葉が響きます、いつの時代からか「福祉」がホワイトカラーになり、選ばれたものへと変貌していきました。見栄えのいい「福祉」は選ばれなかった当事者の想いに寄り添うこともなく、見せかけの美しさの傍らで、見事なまでにその本質たる部分を置き去りにしてきたように思えるのです。
「やくざ稼業」そう呟く安藤さんの言葉の中に障害を抱えた人たちの姿がリアルに浮かび上がってきます。それはきれいに並べられた教科書の言葉とはあくまで対照的なスタンスにあり、「闘う日々」と自らへの省みが謙虚に内在されているように思えるのです。
「やっぱりずっとやってきたけど、自分がどうあるかなんやな…」大きな背中と一緒に安藤さんがビールを飲み干していました。

■2002年08月02日(金)  リアリティー
今日はお弁当の特別注文も入った一日、スタートは定刻よりも1時間以上も早い7時30分に「あっぷる」に集うみんなの姿がありました。ここ連日の猛暑の中でのお弁当製造「しんどい」連発の彼らはなかなか自分の「今」を立たせる為の根拠が乏しくなってきます。「しんどい事ばかり嫌や…」「お弁当作りをさせられている…」「誰の為の作業所なんや、しんどかったらお弁当作りやめる…」「僕らは何のために。そしてどんな風になっていきたい為に日々を過ごそうとしているんや…」「障害や病を抱えているということ・障害や病があっても保たなければならない事」ぐらぐらと軸の無い日々が疲れに拍車をかけます。県南の街・実家への退院を自らの力で獲得した「彼」がふらっと訪ねてきてくれました。「「あっぷる」はプレ社会、僕の行っている作業所はデイケアの延長みたいなもの…」「離れてみてこの場所が特別な意味のある事がわかった、作業が出来る出来ないも大事だけど、給料ミーティングで自分や他者を評価したりされたりする事、何か目的を持って生きようとする当事者にとっては、この場所は本当に力を宿す事につながる意味のある場所」そんな言葉を彼はみんなの前で続けていきます。
「自分で提案できること、自分なりにやっていきたい思いが、やる気や誇りになっていく事、そしてそれが大きな力になるという事…」救いのような彼の言葉が黙り込んだ「あっぷる」のメンバーを前にして響きます。
確かに夏の疲れがあるのだろうけれど、深刻すぎる今の事態とリアリティーの無さ、あえて来週には「メンバーの日」をセットする事をスタッフが提案し長かった一日が幕を閉じました。

■2002年08月01日(木)  今日から8月
今日から新しい月8月、いよいよ夏の本番に向けて暑さも加速度的に進みゆきます。お弁当の調理場も熱風が吹き付けるような暑さ、その中で汗を流しながら何とか日々を綴っていく彼らの姿があります。明日の特別注文数100を超えてのお弁当製造、その事を既に今から心配しているメンバーも多数、体調を崩して再入院した2名、調理に携われるメンバーの数が減った事も彼らの「しんどさ」に拍車をかけていく様子です。
愛媛の媛家連の樋田さんから連絡、来週10日に松山で7月に行われた全国大会の反省会と打ち上げの連絡が入りました。また再び懐かしい人との再会も含めて松山まで出掛けていこうと思っています。今週の土曜日は大阪「であいの郷」の安藤さんが来徳、徳島県障害者地域共同作業所連絡協議会の学習会に招き、これまた久しぶりの再会と学習の時間が予定されています。お盆の休みも挟んで加速度的に夏が進みます。山積みされている法人化の書類と決裁確認事項の数々、メンバー達の「しんどさ」とも付き合いながら時間が幾らあっても足りない程の日々が新しい月にも用意されているようです。

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